本当に八百長は有るのか?
私・オグリ天海の見解は少なくとも現代の競馬に八百長は無い!
そう断言する。
競馬と八百長
八百長の定義とは?
そもそも八百長とはどう言う状態の行為なのだろうか?
競馬ファンの中には「あれは八百長だ!」と
発言される方がいらっしゃいますが、
私が思う八百長は第三者が競馬関係者に金品を渡し
不正に着順を操作する行為。
これが八百長だと思います。
なので、昔からよく言う “ヤリ・ヤラズ” は八百長では無い。
いや、ヤリ・ヤラズ(下記に説明あり)もそう見えるだけで本当に
そうなのか疑問が残る。
何故なら下記説明文の行為が有るなら人気馬の出走取消や
人気薄馬の激走は有り得ない。
特に人気馬は引退後の繁殖馬として大金が動くので意味のない
負けレースを作らないはずです。特に牡馬は10戦10勝馬と1度大敗を
している馬では繁殖馬としての取引金額が違って来るからです。
完走目的の人気薄馬も無理があります。
レースにはクラスが有り、明らかに実力差が有る馬はそもそも
そのレースに出走する資格がない。
ある程度の能力馬同士が戦うから人気薄の激走が有るのだと思います。
最近は規則も厳しくなりヤラズ行為は八百長の誤解を招く為、
騎手には無気力行為として騎乗停止処分が下ります。
逆にムチの入れ過ぎは動物愛護の観点からペナルティを受けます。
騎手は辛いですね。
最初に記載した第三者が競馬関係者に金品を渡し不正に着順を操作する行為
ですが、これに関しても私は無いと思っています。
八百長行為をする理由として考えられるのは
①反社会的勢力が利益を生む為に不正に着順を操作する場合。
②馬主などが名誉のために大きなレースを勝たせたい。
これぐらいしか思い付かないのですが、
どちらもリスクの方が大きくて割が合わないと思います。
何故ならレースは競走馬が走るからです。
一般的に騎手は競走馬の適性を把握して行きたがる馬を
抑えたり、走るのを止めたがる馬にムチを入れたり
コース取りを考えたりと誘導する役目、エスコートする事です。
ずば抜けて賢く能力に長けた馬は何もする事が無いと言います。
逆に馬がへそを曲げると何をしても言う事を聞かないと言います。
八百長をする以上勝てれば良いなレベルでは意味が無いし
調教師や騎手なら分かりきっている事
だから第三者が依頼をしても競馬関係者が受けないはずです。
特に反社会的勢力からの依頼が有ったとして、失敗した時のリスクが
大き過ぎます。繰り返しになりますが、騎手の力だけで着順が決まるなら
別ですが走るのは馬です。
そして、八百長が成功した時の儲けはこれらのリスクを考えると
割に合わないと考えます。
八百長が無い理由は現代競馬に措いて八百長が不可能だからです。
昔、山岡事件と言う八百長がありました。詳しくは別記しますが、
暴力団組員が騎手を買収した事件です。
この時は馬券が単勝・複勝・枠連しか無かった時代です。
要は1番人気の騎手に負けさせ2番人気の騎手を買えば儲かる。
そんな所です。
競馬って例えば10頭立だと確実に勝つ為には最低9人を買収する必要が
あります。だって、年に数回殿人気が勝つ事有りますから。
それでも馬が勝手に暴走しない事を祈りながらです。
買収するにも大金が必要です。
単勝くらいで八百長やって儲かるの?
騎手も当然発覚すれば逮捕されるし競馬界から永久追放されるし
リスクだらけで、人気騎手は絶対やらないでしょう。
だとすれば人気騎手のいないレースで・・・。
単勝の売り上げが40万票だとして売り上げ4000万円、控除率20%を引いて
3200万円が配当金。2番人気5万票が的中だと単勝配当金¥640.
しかし、八百長で2番人気を1000万買えば的中は15万票で単勝配当金は
¥210.に下がります。
利益は1100万です。騎手1人100万で受けないでしょうが、受けたとしても
10人を抱き込んだとしたらリスクだらけで儲けは100万です。
11人以上抱き込んだら赤字です。
現在は券種も様々で高額配当も当たり前、組み合わせも複雑です。
八百長する為には騎手全員を巻き込む必要が有るので基本無理でしょう。
ヤリ・ヤラズとは
ヤリとは1着又は上位着順になる為に一生懸命に馬を追う事。
ヤラズとは完走する事が目的で、馬の能力が多馬よりも劣るか
人気馬だが調子の悪い時に取り敢えず出走するが怪我がない様に
完走させたい時に行われると言う行為。
他のギャンブルと競馬の違い
他のギャンブルに関してはグレーです。
私個人の見解ですが他のレースは人間のみのレースだからです。
全選手の実力差が均衡していれば別ですが、
大勢の選手全員の実力が均衡しているとは考えにくく
一部の選手のみが賞金を獲得し、その他の選手が勝てないので
賞金を獲得できず生活できないからです。
実際に予想するファクターに誰と誰は先輩後輩だからとか
あの二人は出身地が同じだとか競馬には無い予想ファクターが
あるからです。
ただ、最近は他のギャンブルも出場手当など選手の生活を守る
システムがあるはずだと思います。
一部の選手しか賞金を獲得できないとなると他の選手が生活できず
止めていくと思います。
選手が辞めていくと競技が成り立たなくなるからです。
そうすると八百長をするリスクを考えると、先ず無いが答えです。
競馬の八百長でも言いましたが
八百長を成立させるには全員を抱き込む必要があるからです。
八百長をさせる方もする方もリスクしかないという事です。
山岡事件
概要
1965年に中央競馬史上最大と言われた不正事件で
競馬法違反で山岡忞騎手が逮捕されました。
別件で逮捕されていた暴力団組員が八百長をしたと
自白した事で発覚し、暴力団組員2名と山岡忞騎手の他
中沢一男騎手・高橋勇騎手・関口薫騎手の4名が有罪
競馬界永久追放となった。
山岡騎手らの供述では、1965年3月6日東京8R たちばな賞にて
カブトシローに騎乗した山岡騎手が暴力団組員と手を組み
本命馬サンキュウプリンス騎乗の中沢騎手を饗応し、
不正に敗退させる様に指示したという。
実際、山岡騎手のカブトシローが優勝しサンキュウプリンスは
5着だった。
疑惑の残る山岡事件
Wikipediaを参照し上記内容を記載しましたが、
競馬サイトの過去の出馬表を確認すると侵しな点が幾つか発見。
たちばな賞に関しては開催日等間違っている点は有るがWikipediaなので
仕方がない。
レース名は信じるとして(他の資料でもレース名と騎手名は同じなので)
競馬データサイトで出馬表を確認すると
1着カブトシロー山岡騎手
5着サンキュウプリンス中沢騎手
はWikipedia記載通りだが注目すべきは
カブトシローは6番人気
サンキュウプリンスは4番人気
である。
つまり、中沢騎手を抱き込んでも人気通りなら意味が無い。
1番人気から5番人気までを饗応させないと確実に勝てない。
八百長事件である。しかも相手は暴力団組員だ。
しかも、有罪の騎手の内たちばな賞に出走したのは2人だけ、
高橋優騎手と関口騎手は騎乗していない。
レース結果を確認するとかなり古いレースだが
2着は保田隆芳騎手2番人気・4着は野平好男騎手3番人気・
8着は加賀武見騎手1番人気とある。
馬の名前は有名ではないが騎手は聞き覚えのある騎手たちだ。
人気を見ても当時から有名で名騎手である。
八百長を実行するならこの人気騎手を饗応しなければ成功しない
だろう。
実際に競馬愛好家なら聞いた事のある人物 大川慶次郎氏等は
パトロールフィルムを見て疑問を呈しているし
三木晴男氏や渡辺敬一郎氏は私と同様に何故八百長に饗応させたのが
4番人気のサンキュウプリンスなんだ?と言っている。
この事件は2つの見方が有ると思う。
①暴力団組員が八百長に応じない騎手を業界から抹殺した。
②頭の悪い暴力団組員が単純に人気を間違えた。
暴力団組員は別件(恐喝容疑)で逮捕され八百長を自白している
八百長が成功する美味しい案件なら何故別件で自白したのか?
別件の方が大きな事件である。
日立建設機械の巨額横領事件に対する恐喝行為だ。
つまり八百長事件を立件するための別件逮捕ではない。
自白する必要のない事件だ。
暴対法が有る現在なら分かるが当時なら恐喝程度なら直ぐに
刑務所から出て来れるだろうし、八百長が儲かるなら別件で
自白する理由がない。
出所してからも資金源になる案件を自ら潰した事になる。
①の理由が濃厚だと思う。
しかし疑問の残る事件である。
八百長疑惑
過去には八百長疑惑のレースが幾つかある。
しかし、立件起訴された事件は無さそうだ。
ネット検索では出てこなかった。
実際、JRAではヤラズ行為の様な無気力騎乗でも厳しいペナルティが
下される。
あなた自身、又はあなたの会社の仲間でいつもは勤勉だが
なんか今日は調子が出ないとか、普段しない失敗をしてしまったりとか
無いですか?
例えば、プロ野球選手は全員ノーエラーでシーズンを終えますか?
プロゴルファーは毎回トーナメントに予選落ちする選手が沢山います。
騎手はそれが許されません。
ムチを入れるシーンで入れなかったら無気力騎乗、馬に力負けして他馬の前を
横切れば斜行で危険行為。
逆に最後の直線でのムチの入れる回数は制限が有り回数を超えれば
動物虐待行為で・・・。
上記行為は全て騎乗停止か制裁金又はその両方が課せられます。
まとめ
何をもって八百長と言うのか?
少なくとも第三者によって競馬関係者に頼んで着順を操作する行為
こう言う八百長は無い。
リスクが大き過ぎるし不可能だと思います。
そういう点でも競馬は安心して楽しめるギャンブルだといえよう。
コメント